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決算日を決める

更新日:2014.8.10

会社設立決算日とは

会社設立の際、決めるものの1つに決算日があります。
法人は、原則として事業年度(会計年度)の終わりに、1年間の損益と事業年度終了の日の資産負債残高を算出するため、決算を行う必要 があります。決算日とは、事業年後終了の日 のことを指します。
原則、決算日から2ヶ月以内に損益や資産負債残高を集計した財務諸表などをそろえ、確定申告を行って納税します。

一般的に3月決算の会社が多く、ついで9月、12月が多いですが、近年では他の月を選択している会社も増えてきています。
ここでは 決算日を決める基準 についてご説明します。

会社設立基準その1.資金繰り

決算を行うと、法人税、消費税、地方税などの税金の支払いが発生します。3月決算の会社の場合は、原則5月末が支払期限です。

売上に季節ごとの変動がある 場合、入金が少ない時期と納税時期が重なると、資金繰りに影響 することも考えられます。
また、労働保険、源泉所得税、固定資産税など他の税金等の支払いや賞与の時期にも注意が必要です。


【発生する税金などとその支払期日(祭日などで前後あり)】

  • 法人税、消費税、法人住民税、事業税など…決算日から原則2ヶ月後
  • 労働保険料の支払…7/10
  • 源泉所得税の納付(納期特例の場合)…1/10と7/10
  • その他固定資産税(年4回)など

会社設立基準その2.売上の季節変動

売上の季節変動がはっきりしている会社の場合、決算日を売上が高い月にするか、逆に低い月にするかを考えるのも1つの選択基準になり、節税を重視 するのか、あるいは 銀行対策を重視 するのかで変わってきます。

1)節税重視の場合
売上が増えると利益に影響 し、納税額にも関わります。決算日を売上の高い月にすると、最終的な利益の額が読みづらく、節税対策を取ることが難しくなるかもしれません。この場合は、売上が高い月は避けた方がよい と言えます。

2)銀行対策重視の場合
銀行は貸しているお金をきちんと返してもらえるのかどうかという視点で決算書を見ます。利益が上がっているのか が重要なポイントの1つです。決算日を売上の低い月にすると、決算日直前で赤字になりそう(利益が出なそう)な場合、売上を上げて挽回するのが難しくなるかもしれません。この場合は、売上が低い月は避けた方がよい と言えます。

会社設立基準その3.繁忙期

決算日から2ヶ月以内に申告と納税を行う必要があります。通常は、その2ヶ月の間に決算の準備として、1年間の損益の集計、売掛金などの残高の確認、最終的な節税対策の検討など、外部に任せる部分以外に、自社で行うものも少なくはありません。
この 決算準備の時期と会社の忙しい時期が重なってしまう と、充分に節税対策の検討などがされないまま決算を終えてしまう ことも考えられます。必要以上の支出が発生することもあり得ます。

法人成り(個人事業からの法人化)や、同業種を経験した上での独立の場合は別として、売上の推移など経験に基づくものは、同業他社の実績を知る事ができなければ、開業する前に考えるのは難しいかもしれません。
この他にも第一期の期間をどのくらいの長さにするべきなのか、なども考える必要があります。

開業後に決算日を変えたい場合、諸手続きにより 変更することができる ので、実際の資金繰り状況や売上推移,繁忙時期などを踏まえて決算日を改めて検討するのも1つの方法ではあります。


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